エゴグラムで職場の人間関係を改善できた!

交流分析講座を修了された受講者の体験談を紹介します。
エゴグラムを活用して職場の人間関係の改善されました。
掲載の許可をいただいています。


40代女性 管理職 E.Kさん

私の上司は自分の考えや方針を表立って言わない人です。
部下の私からすると、「こう進むべきだ!」と方針を出してほしいのです。

ただこの上司は確認すべきところは確認する非常に慎重な人です。

私は自分の考えがあって、この上司に「こうした方が良いのではないですか」と一方的に言っていました。

ですがなかなか分かり合えず、最終的には私の方が感情的になって、喧嘩するまでにはなりませんが、合意には全く至りませんでした。

私も、おそらく上司も、ストレスを抱えたコミュニケーションをしていました。

交流分析講座でエゴグラムを学びました。

そこでこの上司がどのようなエゴグラムをしているのかを作図しました。
上司に質問紙に回答してもらったわけではありません。直感作図法で作図しました。

そしてオーバーラップ・エゴグラムを使って、私のエゴグラムと重ねてみました。

すると、自我状態(CP、NP、A、FC、AC)のうち、Aでは接点を見出せそうだったのですが、上司のエゴグラムはA以外はほぼ私と真逆のエゴグラムで、接点はありませんでした。

これも一つの大きな気づきになりました。だから合わないのかと気づきました。

講座の中で「1か所でも接点があるとうまくコミュニケーションすることができる」と教わったので、この上司とは接点であるAに注力したコミュニケーションをとることにしました。

今までは少し感情をのせて「なぜこれをやらないのですか?」「このままだと問題が起きると思わないのですか?」という言い方をしていました。

私はCPとNPが高いのですが、おそらくこういうときはNPが高くなって、「このままだとあなたが責任を取らないといけなくなりますよ」と、心配性的な、おせっかい的な気持ちの入った言い方になっていたと思います。

しかしこのようなコミュニケーションではうまくいかないとエゴグラムを重ねて分かりました。
そこで、Aを使って、事実に基づいてロジカルな資料をまとめました。

そして「○時から〇分の時間をいただけますか?」とアポイントを取って相手にも準備をさせました。
今までは思いついたまま上司の元に行っていました。

そして資料とともに「こういう事実があって、こういう結果が予測されるから、今の段階でこういう手立てをしたほうが良いと考えます」と上申していきました。

そうしてみたところ、「そのやり方で自分もいいと思うから、それでやろう」と上司から承諾が取れるようになったのです。

その後はすべてそのスタイルに変えています。

以前は相手のことを理解できない、おそらく相手から私のことを理解してもらえないというのがすごくストレスになっていました。
そのストレスが先立ってしまって、解決策を見つけることもできないことがありました。

現在はエゴグラムで
「この上司はACが非常に高い人だからこういう従順な考え方・態度が出てくるのだな」「この上司はCP低いので、私が求めているリーダーシップを過度に求めても出てこないんだな」
と冷静に理解できるようになったので、自分自身の感情のコントロールができるようになりました。

他にも同僚2人に対してもエゴグラムを直感作図法で作って、オーバーラップ・エゴグラムを使って、私のエゴグラムと重ねてみました。

1人の同僚は、私の以前していた仕事の後任で、これまでは「これをやればいいのに」「なんでこれをやらないのだろう」と思ってイライラすることがありました。

この人のエゴグラムは私のエゴグラムと接点が全くありませんでした。

ですがその人はFCが高いので、私もその人に対してはFCを高めて接するようにしました。

またその人はCPが非常に低いのですが、私は逆に高すぎるのです。
それでその人に接するときはCPを高めないように配慮することにしました。

具体的には二人で話をする機会を作りました。
「相談したいことがあるんですが」と言って、会議室に呼んで話をしました。

今までだったら、「これとこれをしないといけない期限がきていますができてないですよね。なんでやらないのですか?なんでですか?」
のような追い詰めるようなコミュニケーションをしていました。

ですがやれない理由がきっとあるのではないかと考えて、それを尋ねてみました。
すると、やりたいけれどやれないジレンマやネガティブな気持ちを明かしてくれました。

そのとき私は「ただ聞き方を変えただけなのに、こんなにコミュニケーションが変わるんだ」と実感しました。

またこの人は職場ではおとなしくしていますが飲み会では楽しい人です。
それで「職場でももっとそれを出せばいいのに」と言ったのです。
するとそれをきっかけにその人は自分のキャラクターを次第に出してきています。

また「ちょといいですか」とその人から相談されることが増えてきました。
以前はそういうことは全くなかったのですが。
その人との関係性は大きく変わりました。

もう一人の同僚は非常に自己肯定感が高い人です。
そして同時にプライドも高い人です。

その人はやるべきことをやっていなくとも、「俺には俺のやり方がある」と言っているような人です。

私はCPが高くて「これはこうしないといけない」という考えでガチガチになっていたのでこの人の考えを受け入れることができないでいました。

この人の場合もエゴグラムを作って私のエゴグラムと重ねてみましたが、FCが高いところが私と一致していました。

もともと雑談など仕事以外でのコミュニケーションはとれていたのです。
そこを活かすことにしました。

これまでは仕事になると私がガチッとAやCPを使った仕事モードに切り替えていました。
それを雑談をしているような雰囲気のままその人に頼るようにしました。

「これできないんだけれど、ちょっとお願いしてもいい?」
みたいにです。
以前は絶対に言わなかったのですが。

そうすると、「ああ、いいよ」と言ってやりだしてくれるようになりました。

それでその人とも円滑になりましたね。

私はこのように相手のエゴグラムを描いて分析しているのですが、専用のノートに描いています。「エゴグラム・ノート」と自分で名前を付けています。

E.Kさんのエゴグラム・ノート

エゴグラムで相手を分析してコミュニケーションのあり方を考える方法は私にとって大きな財産になっています。

交流分析は自分がどんな癖・傾向をもっているのかを客観的に知ることができます。
また相手の癖・傾向も知ることができます。
それを目に見える形で知ることができます。

そして自分と相手を知ったうえで、関わり方を柔軟に変えていくことができます。

私と同じように職場でのコミュニケーションを良くしたい人にはお勧めです。

(E.Kさん 40代 マネージャー)

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